【A-Tradeコラム】eCPMとCPAとROASのバランスで「継続性の高い状態」を考える

前回は広告主目線で”広告費がなぜもらえるのか”、”どのように広告継続を決定するのか”を中心にお伝えしていきました。さて今回はアフィリエイターさんと広告主が共に得するWin-Winな関係を築くには?という点でお話していければと思います。

Win-Winな関係を持続するには主にeCPM,ROAS,CPAのバランスを見ていきます。軽く用語のおさらいをしていきましょう。
eCPM広告主にとっては広告コスト見直しの、掲載メディア側にとっては収益性の指標となる。
ROAS広告費に対しての売上をパーセンテージで表す。
CPAユーザーが広告主が決めた”アクション”を起こすまでの金額、アフィリエイターさんの単価にもなる。

それでは下の例を見ながら考えてみましょう。(小数点以下四捨五入)

まずAから見ていきましょう。

広告主目線
ROAS 30000円÷(CPA300円×15CV)×100=667%
メディア目線
eCPM (CPA300円×15CV)÷Imp30000×1000=150円

広告主にとってはROASがかなり高く、効果的な広告ですが、アフィリエイターさんに取っては課金が多く出ているのにも関わらず、CPAが低いと思いませんか?eCPMを用いて、仮に10万回表示されても15000円にしかならないと予測できます。アフィリエイターさんにとっては続けるのも億劫ですよね。他にもっといい案件があるかもしれません。

Bはどうでしょうか。

広告主目線
ROAS 5000円÷(CPA800円×20CV)×100=31%
メディア目線
eCPM (CPA800円×20CV)÷Imp20000×1000=800円

アフィリエイターさんにとってはCPAもよく、獲得が出るのでかなり良い案件です。対して広告主にとってはROASが低い上に、アフィリエイターさんへのお支払いが多いので、損と言えるでしょう。こういった場合、広告を継続することは難しく停止に至る場合がほとんどです。

続いてCです。

広告主目線
ROAS 1000円÷(CPA400円×5CV)×100=50%
メディア目線
eCPM (CPA400円×5CV)÷Imp10000×1000=200円

広告主にとっては課金が少なく、アフィリエイターさんにとってはCVが出にくく、CPAもそこまで高くないので継続しても収益があまり見込めないということでどちらにとっても継続する理由がないでしょう。

最後にDを見ていきましょう。

広告主目線
ROAS 20000円÷(CPA700円×15CV)×100=190%
メディア目線
eCPM (CPA700円×15CV)÷Imp15000×1000=700円

広告主にとってはROASが100%を超え、アフィリエイターさんにとってeCPM、CPA共に良くWin-Winと言えるでしょう。仮に10万回表示されるとアフィリエイターさんは70000円くらい収益をえられることができるだろうと予測できます。広告主にとっても仮に広告10万回表示された場合約133000円の売り上げが見込まれ、アフィリエイターさんにお支払いしても約63000円の利益が見込まれます。

Dのようにお互いに得する関係を築き上げることで、広告は継続して行きます。これを機に自分の掲載している案件を見直してみてはいかがでしょうか。

【A-Tradeコラム】そもそも広告費がなんでもらえるの?

【A-Tradeコラム】第1回から第4回では基本的な広告知識や収益予測方法をお伝えしてきましたが、そもそもなぜ広告費をもらえるのでしょうか?

テレビ、インターネット、アプリ、新聞、雑誌など、私たちの生活で”広告を見ない日はない”と言っても過言ではないほど日常の一部と化しています。
広告費を出す最大の理由といえばやはり”認知”のためですよね。どんなにいいサービスを開発、作成しても誰にも利用されなければ意味がないため、広告費を割いてでも宣伝する必要があります。

しかしただ広告費を費やすだけでは意味がありません。結果が伴わない広告費を作らないために広告主(広告代理店)はみなさんの広告効果を把握し、効果がいいパートナーとは継続、効果が悪いパートナーには停止連絡をします。みなさんがもし停止連絡をよく受け取っているのであれば、サイトや記事を改善する必要があるかもしれません。

それでは広告主は何を基準に広告効果をチェックし、広告継続を決めているのでしょうか
今回は特に大事な3つ、”ROASARPPULTV”を紹介します。

ROASはReturn On Advertising Spendの略で、日本語で総資産利益率と言われています。広告費に対して何パーセント売上を得られたかを示します。広告費をかけたのに売上が0だったら宣伝は無駄だったということになってしまいますよね。
ROASは売上÷広告費×100で求めることができます。

例えば広告費を10000円かけて売上が1000円だったとします。
ROASは1000÷10000×100=10%ということになり、広告の継続は難しいという判断になります。対して、広告費を10000円かけて売上が20000円だったということであれば20000÷10000×100=200%ということになり、広告の継続を決定することができます。

ARPPUはAverage Revenue Per Paid Userの略で課金、購入しているユーザーの平均収益額です。ARPPUが高いと広告継続につながります。
ARPPUの求め方は課金全体額(売上)÷課金者数です。

例えば全体の課金額が100000円で課金者数は50人だったとします。
100000÷50=5000でARPPU5000円ということになります。
ARPPUは日毎に求める日次ARPPUと月毎に求める月次ARPPUがあり、Aトレードでは主に月次ARPPUでみなさんの効果を見ています。
またARPU(Average Revenue Per User)というとても似ている言葉がありますが、これは1ユーザーあたりの平均課金額なので、全体売上÷ユーザー数で求めることができます。

LTVとはLife Time Valueの略で日本語で顧客生産価値と呼ばれます。
ユーザーがサービスの利用を開始してから終了するまでに、自社(広告主)にもたらした利益のことを言います。一番身近なところでいうと、みなさんが契約してい様々なサブスクは1回きりではなく、月額の金額を継続的に支払っていますよね。サービスの利用が一度きりの場合LTVは低く、継続的に遊んでくれた場合LTVは高くなります。つまり広告主は一度の課金額は少なくても、継続的にサービスを利用してくれるお客さんを獲得することに価値があると考えています。

今回はアフィリエイターさん視点ではなく、広告主視点で解説してきました。
広告主はみなさんに協力を求めていますが、結果、効果の伴わない広告費は出したくありません。広告を停止されてしまう理由がわかれば、みなさんも改善点が見えてくるのではないでしょうか。